復活した強きチーム
——夢を託された次世代の躍動

準硬式野球部

2024/09/18

アスリート&スポーツ

OVERVIEW

近年、東京六大学準硬式野球リーグで苦しい状況が続いていた準硬式野球部。しかし2023年度の秋季リーグでは初戦から4連勝し、早稲田大学との優勝決定戦にまで持ち込む。結果、4年ぶりの2位に返り咲いた。続く新人戦でも実力を発揮し準優勝。上位争いをする常勝チームへと復活した。秋季リーグ後、新体制となったチームは先代から託された夢であるリーグの頂点を目指して走り出した。

勝利への意識

準優勝に終わった悔しさを晴らすべく、後を託されたのは塩野文也(観4)だ。前主将・吉野剛史(コ)はリーグでベストナインや首位打者のタイトルを取り、東日本選抜にも選ばれたチームきっての得点源であった。確かな技術で部をけん引し準優勝を果たした先代。好成績を期待する周囲からのプレッシャーがかかる中、主将を引き継いだ塩野だったが「良いチームをつくる自信はあったし、新体制が楽しみでもあった」と当時を語る。新体制で一体感を構築するために取り組んだのは、学年の垣根を越えた意見交換。結束力を高めたチームは、次第にベンチ内外問わず勝利へ向かうようになった。

伊東大夢投手を迎え入れる選手たち

24年3月、団結力を武器とした新チームは、第66回関東地区準硬式野球選手権大会で初陣を飾る。目標は決勝に進み全国への切符をつかむことだ。順調に勝ち進み迎えた4回戦の相手は国士舘大学。試合開始後すぐに藤井蒼馬(観4)のヒットで1点を獲得する。裏で追いつかれるも、5回表に4番・森川元太(営4)の適時打で逆転。援護をもらった先発・伊東大夢(社3)は7回1失点の好投で試合をつくった。その後も得点を重ね、7点差で勝利。勢いそのまま白星を挙げたい立教大学だったが、準々決勝で帝京大学に敗れ、ベスト8で大会を終えた。目標としていた決勝まであと2勝。1球の重みを感じた悔しい結果だったが、強豪校と質の良い試合が行えたことや結束力でつかんだ勝利は確かな自信へとつながった。

頂点を目指して

試合前に気合を入れる選手たち

そして始まった2024年度春季リーグ。チームは優勝を目指しグラウンドへ足を踏み入れた。慶應義塾大学や東京大学に連勝し、勝ち点を重ねた立教大学の4カード目は明治大学。昨年の秋季リーグで唯一ストレート負けを経験した相手だ。いかに粘り、一つのチャンスをものにできるか意識して挑んだ。初戦は黒星となるものの、接戦を繰り広げ争いは4戦目へ突入。1回表に森川が低めの球をライト方向に放ち先制するも、逆転を許してしまう。後がない立教は7回裏に小林将大(観4)の適時打で同点に追いつき、試合は延長戦へ。タイブレークが適用された11回表、白髭亮介(済3)のセンターへの犠牲フライで逆転し、8回から投げていた三浦隼太郎(ス2)が裏もしっかりと抑える。強敵・明治から貴重な勝ち星を獲得した。「投手陣・スタメン・控えのメンバー全員が役割を全うしつかんだ勝利であり、うれしかった」と塩野は振り返る。

力強い投球をする三浦隼太郎

バットを構える塩野文也

マウンドに集まる選手たち

春季リーグを3位で終え、吉野世代からの目標であるリーグ制覇まで目前だった立教。秋こそ六大学の頂点を目指して突き進む。強さをつないだ塩野世代が笑って有終の美を飾る日は目の前だ。

「立教スポーツ」編集部から

立教大学体育会の「いま」を特集するこのコーナーでは、普段「立教スポーツ」紙面ではあまり取り上げる機会のない各部の裏側や、選手個人に対するインタビューなどを記者が紹介していきます。「立教スポーツ」編集部のWebサイトでは、各部の戦評や選手・チームへの取材記事など、さまざまな情報を掲載しています。ぜひご覧ください。

writing/「立教スポーツ」編集部
経済学部経済政策学科3年次 奥川晴葵

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